2004年10月3日、TDI JAPAN本部主催による第7次 久米島海底鍾乳洞(ヒデンチガマ)調査が地元の関係者協力のもとに行なわれました。
今回本部からは調査メンバーとして中島と鷹野が久米島に派遣されました。
以下、調査員:鷹野による報告です。10月3日
初日は陸上での調査を行ないました。いたるところにある小さな洞窟の形成などを調べ、調査に役立てるためです。また島内にある池や、山の各所にある断層なども見て回りました。



10月4日
現在ヒデンチガマは入口から約410m地点で、過去の落石と思われる岩の蓄積が確認されています。このため小さな穴はさらに続いていますが、ダイバーがどうしても先に侵入できません。今回1回目の潜水では堆積している岩をどける作業を行ない、今後のさらなる進入が可能かどうか?確認を行ないます。
地元調査会メンバー友寄氏の許可のもと、岩の撤去のため、バールとハンマーとノミを用意しました。携帯する装備はタンクが5本とバールとハンマーとノミ。洞穴侵入から20分後に目的地に到達。作業を20分行ない、帰りに20分。減圧時間はEAN80%を使用して1時間。トータル潜水時間は2時間かかる計画です。また深部での作業はシルトが舞い上がり、手探りでの作業となる見込みです。


作業の結果は、退かせた岩が拳サイズから頭サイズの物が3個程度だったと思います(見えないので明確にわからない)。これから先に進むためには、今後かなりの作業時間が必要と思われます。


2回目以降の潜水では、ホール横の経路を測量することになりました。ここは非常に狭く、シルトも舞い上がる場所で、過去に数人がスタック(岩にはまり動けなくなること)したことのある危険な場所です。このため、まだ測量が残されていました。
測量後はただちに測量データ−をまとめ、図面に落とします。今回測量した部分は約半分、明日以降も残りの部分を測量します。

10月5日
1回目の潜水で残りのホール脇の経路測量を完了しました。これにより入口から152m地点までの測量は完了し、実線による地図が完成しました。

2回目の潜水では、最近久米島で新しく発見された穴の調査に向うことになりました。1度だけ地元の友寄氏が約10mくらいまで進入しましたが、まだ先が続いていたとの報告です。入口の形状もヒデンチガマと類似しているらしく、新たなヒデンチガマ規模のニューケーブ発見になるかもしれないと、期待が高まります。
結果、残念ながらヒデンチガマほどの規模はありませんでした。奥行きは約50m前後、経路は枝分かれし、所々にホールが形成されています。水深は35m〜40m、これから詳しく調査をしないと解りませんが、過去に飽和水帯によって形成された洞穴だと思われます。


10月6日
夕方から行なわれる地元での「第7次 調査報告会」の為、本日は1回の潜水となりました。今日は地元の調査会メンバーで、洞穴での水温測量変化や、生態環境を調べている小川氏も乗船されました。

最終潜水では、地元の保存会メンバーから要望のあったホールラインの整理と撤去。さらに今回測量した箇所のライン設置や、細かい部分の測量データ−確認を行ない、第7次調査潜水は無事に終了しました。

夕方、地元の関係者各位が集まり、今回私達が行なった測量を中心とする調査の報告会が行なわれました。また地元のメンバーからは、親属新種として認知された「クメジマドウクツガザミ」のレプリカが展示され、これは今後島にある【久米島自然文化センター】にて展示される事が報告されました。


その後、参加者各位の意見交換は続き、「TDI 第7次 久米島海底鍾乳洞調査」の全ての日程は終了しました。

【主催】
TDI JAPAN
【調査構成】
TDI JAPAN 本部調査監督:佐藤矩郎
TDI JAPAN 本部調査統括主任:安原謙二
現地調査潜水支援者:友寄秀光、友寄ちひろ
現地調査・潜水者:中島幸久、鷹野与志弥
【協力】
沖縄県久米島町教育委員会
久米島ダイビング安全対策協力会
ダイビングベース久米海秀
TAS
ASDI